仏教界 お布施に透明化の波 ~コロナ禍で利用者の目厳しく~

京都の東福寺にある国宝の禅堂で、座禅修行を毎年行っていました。
和尚さんに何でも質問して、答えてもらえるという禅問答付きの企画でした。
6年ほど続けて行いましたが、とってもいい経験でした。
和尚さんの法話が素晴らしく、とてもウィットに富んだ答えが返ってきて、参加者一同「うーん、なるほど!」と納得した内容がとても多くありました。

僧侶に対するお布施についての問題が取り上げられる度に、それはその僧侶個人の資質の問題であると思っています。お布施をする方は「気持ち」を渡すわけですから、横柄な態度だったり、つまらない話だったりしたら、お金なんて払いたくないでしょう。

素晴らしかったら30万、普通だったら20万、不満だったら10万という値段にして檀家さんに選んでもらえばどうでしょうか。そうすれば、たぶんスキルを上げようと努力すると思います。

サービスとは少し違うと思いますが、僧侶の側も法話や接遇の修行をすべきだと思います。
私は仏教の話が大好きで、法話にはいい話が多いと思うので、多くの人に聞いてもらう機会を増やしてほしいです。

「もう一度会いたいお坊さん」を決める超宗派の法話イベントである「H1法話グランプリ」という企画があります。全国各地で開催して、僧侶の皆さんがレベルを上げれば、檀家からのクレームなんてなくなるでしょう。修行のメニューをぜひ増やして欲しいものです。

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お布施をいくら払えばいいのか。この仏教界の難題に透明化の動きが出始めている。葬儀や法要の料金の目安を公開したり、お寺の収支を明示したりする。新型コロナウイルス禍で葬儀がオンライン化や小規模化する中、利用者のお布施への見方は厳しくなっている。

埼玉県熊谷市にある曹洞宗の見性院は、檀家制度を廃止。2012年に宗教も宗派を問わない会員制に変えた。葬儀は僧侶1人による供養で戒名がない場合は10~20万などとお布施の目安を料金表にして明示。集会が制限されたコロナ禍の20年からはビデオ会議システムを使った法要を始め、お布施は2万~3万円と割安に抑えた。

全日本葬祭業協同組合連合会が2月に公表した「葬儀に関わる僧侶の実態調査」では、お布施に「納得していない」「あまり納得していない」と答えた遺族の合計が53.8%に上った。理由は「高額であるから」が71.7%と最も高く、「金額を強要された」などの不満があった。

 

(令和4年9月8日 日本経済新聞より抜粋)

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