課税逃れ対策の「国外財産調書」 富裕層の修正申告相次ぐ

パナマ文書で、世間からも国税当局からも厳しい目を向けられることになった国外財産。
不動産を持っている方もいますが、やはり有価証券の類が一番多いです。
課税逃れの方法として一時国外財産の保有が流行った時期もありましたが、現在は厳しくなっています。
国税庁は、送金や入金記録などから海外資産の保有状況を地道に調べており、
海外財産を専門に調べる部署もあります。
現状では、周知不足もあってかまだまだ提出をされていない方も多いと思うます。
先日相談に来られた方も、海外資産を5000万円以上お持ちであったので、調書の提出を勧めましたが、
それ以来こちらにお見えになりません。
相続の手続きでも、年々海外資産の名義変更などが増えてきています。
きちんとした節税を行って、家族に負担をかけない財産の保有を考えなれば行けませんね。
パナマ文書問題などをきっかけに日本国内でも富裕層の租税回避に厳しい目が向けられている。
2014年から5000万円を超える海外資産には「国外財産調書」の提出が義務付けられ、
富裕層の修正申告も相次ぐ。
ただ、海外に日本の調査権は直接及ばないため、国税当局は日本人が海外に保有する資産の
全体像を把握しきれていない。
野村総合研究所の調査では、2013年時点で純金融資産(国内外の保有資産の合計から負債を差し引いた値)が
1億円以上の富裕層は約101万世帯と推計されている。
一方国外財産調書を提出している人は、15年提出分は8184人、財産総額は3兆1150億円。
内訳は有価証券が最多で、1兆6845円だった。
故意の不提出や虚偽記載には1年以下の懲役または50万円以下の罰金が科せられる。
(平成28年7月24日 日経新聞より抜粋)

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