マンション「空き家」深刻 ~管理組合なく損壊も修繕できず~
マンションの空き家問題は、戸建てよりも深刻です。
自分の考えだけでどうにもできない問題がたくさんあります。
大規模な補修や取り壊しなど、大多数の合意が無ければできません。
特に相続で誰も住まなくなった部屋が増えたマンションは、これからも増え続けていくと思います。
私の依頼者の所有しているマンションでも、20戸中5部屋しか住んでいない「幽霊マンション」なんて呼ばれるところも、実際出てきています。
管理費も未納者が多く管理組合も維持できないような状態になっています。今後このようなマンションがますます増えていくことが予想されます。
解決策は、自治体が引き取るしかないのではないでしょうか。
そうしないと、地域の環境がさらに悪くなっていくことになります。
大相続時代においては、自治体もそうですが家族の考え方もこれまでと変えていかなければならないでしょう。
住まない不動産はすぐに手放す。持ち続けるリスクを考えなければ、後世に負担をかけることになりますので。
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マンションの空き家問題が深刻な影響を及ぼしている。管理組合が機能せず、基礎的な修繕もできない物件が水面下で増えている。
東京都が管理状況の届け出を義務化する条例案を定例議会に提出するなど、自治体も対策に乗り出した。だが、空き家増加が管理不全をもたらし、さらに空き家が増える負のスパイラルを食い止めるのは容易ではない。
総務省によると、戸建ても含めた空き家の数は13年10月地点で約820万戸。うち半数超の約471万戸が分譲マンションに賃貸アパートなども加えた共同住宅だ。さらに、このうち約173万戸の建築時期が分からず、老朽物件がかなり多いと問題視されている。
戸建てもマンションも空き家となる理由で多いのは、親などからの相続だ。戸建てなら建物を解体して土地のみを売却するといった選択肢があるが、他人との共有のマンションでこうした処分の方法はほぼ不可能。結果的に老朽マンションは貸したり売ったりできずに「塩漬け」され、空き家が放置される。
所有者の死後に空き家になる可能性の高い部屋を、自治体や管理組合へスムーズに寄付できる仕組みづくりなど、マンションの管理は所有者の責任という従来の常識にとらわれない発想が求められる。
(平成31年2月6日 日本経済新聞より抜粋)