改正相続法、2019年にも施行

相続法が変わります。
遺留分は現金で受け取り、預金の一部も先に分割でき、配偶者は一生自宅に住める。
実務を行っている立場からすると、この3つは大賛成です。
これまで遺留分の請求があった時、不動産しかない場合は共有に登記して終わり!といった最悪な審判が下っていました。結局、問題の先送りで、解決にも何もなっていません。
それに、預金も遺産分割が完了するまで凍結されたまま。調停をするリスクが高くて、結局申し立てもされないという事例が、数多くありました。
今後これらの問題が無くなり、ホッとしています。
愛人の子供と正妻の子供の法定相続分が同じであるという、最高裁判所の判決が出ましたが、今回、本妻の権利を守ってあげるという点は良かったなと思っています。
しかし、次の2つは個人的には反対です。
自筆証書遺言を法務局で預かることと、介護した人は金銭を請求できること。
争いの回避どころか、争いの助長にしかならないでしょう。
この2つは廃止して、「遺言書は公正証書遺言に一本化する」「介護で貢献してくれる人に渡したかったら遺言に書く」これで解決です。
法的に無効な遺言書を法務局で預かり、開封したら使えなかった・・・なんてことも起こる可能性は大です。
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遺留分請求、争い回避重視
民法の相続に関する規定(相続法)が約40年ぶりに大きく変わる。
最も注目の高いのが「遺留分」の見直しだ。
現行制度では権利を侵された人が遺留分減殺請求をすると、すべての財産が相続人による共有状態になり、最悪の場合、共有物分割訴訟に至る場合もある。
しかし、法改正では、遺留分に満たない分は現金で受け取れることとし、現金をすぐに用意できない場合、裁判所の判断で支払期限を延ばせる仕組みも設ける。
法改正でもうひとつ注目されているのが、預貯金の換金に関する見直しだ。
ひとつが、一部分割と呼ばれる仕組みで、相続人全員の合意があれば、金融機関は預金の一部引出しに応じることを明文化する。
そのため、葬祭費の支払いなどですぐに換金することが可能になる。
さらに、条件を満たせば相続人の合意が無くても相続人1人当たり「預金額の3分の1×法定相続分」までを引き出すことが可能になる。
また、自筆証書遺言について財産目録の一部を自筆で書かなくてもよくなり、自筆証書遺言を法務局で保管する制度も新設される。
保管制度を使えば、相続発生後の「検認」も不要になる。
他にも、配偶者が自宅に終身住み続けられる居住権の新設や、子の配偶者らが介護などで特別に貢献した場合、その分を金銭で請求できるようにするなど、相続による争いの回避が改正の柱となっている。
(平成30年2月10日 日本経済新聞より抜粋)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
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