自筆遺言で「万が一」に備え ~作成支援グッズ続々~

法務局での保管サービスができたことを皮切りに、自筆証書遺言の啓もう活動が活発になっていますね。
最近の傾向として、PCやアプリで万が一に備えるというケースが増えてきています。
コロナの影響で、「死」を考える機会が多くなったのかもしれません。

このようなサービスが、相続について考えるきっかけになることは、とてもいいことだと思います。ひな形ができた遺言を、手書きできちんと作成するということも大切なことです。

ただ、中にはデジタル遺品の部類に入るサービスもありますので、その場合は他の人が見ることができるようにしておかなければ意味が無いです。
変更などはしやすいですが、この点には注意が必要です。

スマホ・携帯・PCの中身は、死後に遺族が見るとよくないケースに発展することがあります。十分に注意して、サービスの利用を考えるようにアドバイスをしたいものです。

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自筆遺言書を作成する人が増えている。法務局が自筆遺言書を保管する制度を昨年夏に始めたことで紛失や改ざんの可能性が低くなり、新型コロナウイルスによる健康不安も重なってニーズが高まった。

法務局は2020年7月に「自筆遺言書保管制度」の運用を始めた。
保管所は法務局の本局、支局、出張所など全国312ヶ所にある。導入から1ヶ月で保管件数は2500件を超え、21年3月までの9ヶ月で計1万6655件に上った。

遺言書作成の支援サービスも広がっている。司法書士事務所N-firstが手掛けるアプリ「らくつぐ」はチャットポットの質問に答えるだけで遺言書のひな壇を自動で作れる。コクヨも用紙とガイド本をセットにした「遺言書キッド」を販売する。

最高裁判所の司法統計によると、遺産の分割を巡って全国の家庭裁判所に持ち込まれた審判・調停の件数は2019年に1万5842件。20年で1.5倍に増え、近年は1万5千件前後の高止まりが続く。
遺産相続について明確な取り決めをしないまま亡くなり、遺族の話し合いがこじれるケースが増えているとみられる。
(令和3年6月5日 日本経済新聞より抜粋)

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