弔いの新潮流 コロナで拡大 ~リモート参列 VRで墓参り~
葬儀のオンライン参加は、今後定着するかもしれませんね。
リアルで参加できるようになっても、遠方や高齢の方向けにズームで参加できる体制が整ったプランが増えていくと思います。
参列者の後ろの壁にはモニター越しのオンライン参列者がいる、という風景が当たり前の世の中になりそうです。
葬儀会社も、様々なプランをオプションとして提示してくるでしょうし、参列者も移動時間の短縮とクレジット決済の香典となれば、非常に手間暇が簡略されます。
私はまだ、オンライン葬儀に参列したことはありませんが、オンライン偲ぶ会には参加したことがあります。
ご遺族のグリーフのためにも、何らかの形で儀式をすることは大切だと思います。
「コロナだからやらない!」ではなく、「コロナの中でどうしたら故人を偲んで、遺族をサポートできるか」を考える機会かもしれません。
「オンラインとリアルの融合」は、葬儀や墓といった終末の場面に入り込んできましたが、他にも様々な所で、当たり前の風景が様変わりしそうです。
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新型コロナウイルスの感染拡大が続く中、葬儀や墓参りで新たな「弔い」の形が広がりつつある。故人をしのぶ場は高齢者の出席が多く、遠方からの参加も難しくなっていることからオンライン形式の葬儀などが増えている。供養の新常態として根付いていくか、注目を集める。
英国に住む会社員の方は、すぐにでも帰国したい思いだったが、帰国時には一定期間の隔離を求められるなど葬儀に直接参列するのは難しかった。
コロナ下でも故人をしっかり弔いたいという声に応え、オンライン形式の葬儀は広がりをみせている。
参列者全員がZoomで参加する「リモート葬儀」を始めた。アプリ捜査に慣れた専任の司会進行役を配置し、読経や焼香、弔電の読み上げ、喪主あいさつなど、通常の葬儀と同じ手順で実施。参列者の映像や声も配信し、一堂に会しているかのような双方向型の葬儀を目指している。
「スマート葬儀」は、一つ一つの葬儀に専用ページを作成。遺族や友人がアクセスしてリモートで参列するだけでなく、芳名帳への記帳や香典のクレジットカード決済、供花・供物の手配などをすべてオンライン上で可能にした。
サービス開始から1年余りで1千件超の葬儀で使われ、約1万5千人が利用。
コロナで死への思いが強まる中で弔いの重要性が再認識されており、オンラインの活用は別れを共有する有効な選択肢になる。コロナ禍は多様な供養のあり方を問い直している。
(令和3年8月21日 日本経済新聞より抜粋)