相続放棄をしても受け取れるお金って？

相続放棄とは、故人のプラスの財産もマイナスの財産（負債）も一切引き継がず放棄することで、相続人が相続の発生したことを知ってから3ヵ月以内に、故人の最後の住所地を管轄する家庭裁判所に申し出る必要があります。

さて、相続放棄をすると相続財産を受け取ることができなくなりますが、相続放棄をしても受け取れるもの（＝相続財産に含まれないもの）があります。

＜相続放棄をしても受け取れるもの＞
① 受取人指定の死亡保険金
② 家族が受取人の死亡退職金
③ 遺族年金・寡婦年金・死亡一時金
④ 未支給年金
⑤ 葬祭費・埋葬料
⑥ お香典
⑦ お墓や仏壇などの祭祀財産

なお、①と②を受け取った場合は、相続放棄をしていても、『みなし相続財産』として相続税の課税対象となるため、相続財産の総額が、相続税の基礎控除額（3000万円＋600万円×法定相続人の数）を超える場合は、相続税がかかる可能性があります。

ちなみに、以下の財産については迷うところですが、故人が生前に受け取るべきお金（＝相続財産）のため、相続放棄をすると受け取ることができません。

＜相続放棄をしたら受け取れないもの＞
❶医療保険の給付金
❷高額医療費の還付金
❸払いすぎた税金の還付金や健康保険などの還付金
❹未払いの給与